「疑似開発者」の誕生
新しいタイプの「開発者」
vibe codingは、新しいタイプの人材を生み出しました。
「疑似開発者(Pseudo-Developer)」
「vibe codingが生み出す根本的な問題は、『疑似開発者』を生み出すことだ。コードを生成できるが、理解、デバッグ、保守はできない人々のことだ」
彼らは「コードを書ける」と主張します。しかし、実際には AIに代筆させている だけです。
vibe codingで生まれる「疑似開発者」の特徴
疑似開発者には、いくつかの特徴があります。
特徴1: コードを生成できる
AIに依頼すれば、コードが出てくる。「私はコードを書ける」と言える。
特徴2: コードを理解できない
生成されたコードの意味を説明できない。「なぜこうなっているか」と聞かれると答えられない。
特徴3: デバッグできない
エラーが出ると途方に暮れる。AIに「直して」と言うしかない。
特徴4: メンテナンスできない
既存のコードを修正できない。コードベースに「触れない」。
vibe coderの面接での露呈
疑似開発者の問題は、面接で露呈 します。
典型的な面接シナリオ:
面接官: 「このコードのバグを見つけてください」
候補者: 「(AIがないと...)」
面接官: 「なぜこのアプローチを選んだのですか?」
候補者: 「AIが生成したので...」
面接官: 「このデータ構造の計算量は?」
候補者: 「...」
AIツールが使えない面接環境では、疑似開発者は 何もできません 。
Stack Overflowの調査
Stack Overflowの2025年調査は、興味深い結果を示しました。
調査結果:
- AIツールを使用する開発者の多くが「自分のスキルに自信を失った」と回答
- ジュニア開発者への影響が特に深刻
- 面接でのコーディングテストに失敗するケースが増加
“A new worst coder has entered the chat: vibe coding without code knowledge” 「新しい最悪のコーダーが登場した:コード知識なしのvibe coder」 — Stack Overflow Blog(2025年8月)
AI開発ツール依存の進行パターン
疑似開発者への道は、段階的に進行 します。
依存の段階:
Stage 1: 補助として使用
- 時々AIに聞く
- 基本は自分で書く
Stage 2: 頻繁に使用
- まずAIに聞く
- 自分で書くことが減る
Stage 3: 常時使用
- AIなしでは書けない
- 補助輪を外せない
Stage 4: 完全依存
- AIの出力を理解しようともしない
- Accept Allが習慣に
Stage 5: 疑似開発者
- 「コードを書ける」と主張
- しかし理解・デバッグ・保守は不能
多くのvibe coderは、Stage 4-5にいます。
AI開発スキルのキャリアへの影響
疑似開発者であることは、キャリアに深刻な影響を与えます。
影響1: 採用されにくい
- 面接でスキルを証明できない
- コーディングテストに失敗
影響2: 昇進できない
- シニアになるにはコードを理解する必要
- 他人のコードをレビューできない
影響3: 解雇されやすい
- 問題発生時に対処できない
- 「使えない」と判断される
影響4: 「最初に置き換えられる」
「最初に置き換えられるのはvibe coderだ。生き残るのは、ツールを導ける人々だ」
ジュニア開発者への警告
特にジュニア開発者への警告があります。
「ジュニア開発者にとって、vibe codingはキャリアの死の罠だ。業界の専門家たちは一貫して『今キャリアにとって最悪の選択肢』だと警告している」
Catch-22(進退両難):
経験がない
↓
AIに頼る
↓
理解せずにコードを受け入れる
↓
経験が蓄積されない
↓
さらにAIに頼る
↓
(無限ループ)
最初から疑似開発者になってしまうと、真の開発者になる道が閉ざされます 。
AI開発が抱える究極のパラドックス
AIコーディングには、究極のパラドックスがあります。
「残酷なパラドックスがある。AIを最も効果的に使える人は、AIを最も必要としない人々だ。彼らは推測するためではなく、加速するためにAIを使う専門家たちだ」
パラドックスの構造:
- 専門家:AIを「加速」に使う → 効果的
- 初心者:AIを「代替」に使う → 疑似開発者になる
vibe coding疑似開発者から脱出する方法
疑似開発者から脱出する方法があります。
脱出方法:
-
基礎を学ぶ
- プログラミングの基礎
- データ構造とアルゴリズム
- 1つの言語を深く理解
-
AIなしで書く練習
- 簡単な課題をAIなしで解く
- 時間がかかっても自力で
-
AIの出力を理解する
- Accept Allをやめる
- 生成されたコードを説明できるようになる
-
デバッグスキルを身につける
- エラーメッセージを読む
- ログを分析する
- ステップ実行する
この事例から学ぶべき教訓
「疑似開発者」から学ぶべきことは以下の通りです。
-
疑似開発者は「生成できるが理解できない」
- デバッグも保守も不能
-
面接で露呈する
- AIがない環境では何もできない
-
依存は段階的に進行する
- 補助→常時→完全依存→疑似開発者
-
キャリアに深刻な影響
- 採用されにくい、昇進できない、解雇されやすい
-
脱出方法はある
- 基礎を学ぶ、AIなしで書く、理解する
まとめ:重要ポイントの振り返り
- 疑似開発者 :コード生成できるが、理解・デバッグ・保守は不能
- 面接で 露呈 する:AIがないと何もできない
- 依存は 段階的に進行 :補助→常時→完全依存
- キャリアに 深刻な影響 :採用・昇進・解雇
- パラドックス :AIを効果的に使えるのは、AIを必要としない専門家
- 教訓:疑似開発者にならないために、基礎を学べ